AI推進法・AI規制動向
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コース概要
「AI推進法」「EU AI Act」「NIST」「ISO 42001」——AIに関するニュースには、聞き慣れない制度名が次々に登場します。しかし、それぞれの制度がなぜ作られ、何を目指しているのかを体系的に学ぶ機会は多くありません。本コースは、業務でAIを使うすべての方を対象に、世界の主要なAI規制の全体像を「地図」として持ち帰ることを目標にします。日本のAI推進法とソフトロー、EU AI Actのリスクベース・アプローチ、米国の州法パッチワーク、中国の管理制度、そしてNIST AI RMFやISO/IEC 42001といった国際フレームワークまでを一通り学びます。制度の暗記ではなく、「なぜこの規制ができたのか」「自社や自分の業務はどこに当たるのか」を自分で判断できる力を身につけることを重視しています。
学習の流れ
レッスン1で、世界中でAI規制が作られている背景とアプローチの型を整理します。レッスン2〜3で、日本のAI推進法とソフトロー(AI事業者ガイドライン)を学びます。レッスン4〜5で、世界で最も体系的な規制とされるEU AI Actを、リスク4分類とGPAI・域外適用の2回に分けて掘り下げます。レッスン6で、米国・中国・アジアの規制地図を比較し、日本・EU・米国の3極を整理します。レッスン7で、法律より先に動く国際フレームワーク(NIST AI RMF・ISO/IEC 42001)を学びます。最後のレッスン8で、これらの知識を踏まえて全社員が明日から実践できることと、規制の今後の見通しを案内します。前半(レッスン1〜3)は「日本の制度」、中盤(レッスン4〜6)は「世界の規制」、終盤(レッスン7〜8)は「規格と実践」という三段構えです。
このコースで学べること
- ✓ AI推進法の目的・構成・AI戦略本部やAI基本計画の位置づけを説明できる
- ✓ 日本のソフトロー(AI事業者ガイドライン)が法律とどう役割分担しているかを理解する
- ✓ EU AI Actのリスク4分類とGPAI規制の仕組みを説明できる
- ✓ 自社のAI利用がEU AI Actの域外適用の対象になりうるかを自己診断できる
- ✓ 米国・中国・アジア主要国の規制の性格の違いを比較できる
- ✓ NIST AI RMFとISO/IEC 42001など国際フレームワークの役割と使いどころを理解する
- ✓ AIベンダーの利用規約を自分で読み、誤用時の責任の所在を判断できる
対象者
業務でAIを使うすべての方、AIの導入検討や利用ルールづくりに関わる方、海外拠点や海外顧客を持つ企業の担当者、経営企画・法務・情報システム部門でAIの規制動向を追う必要がある方、AI関連のニュースを判断材料として読めるようになりたい方
講師紹介
越智 真澄(おち ますみ)
AI政策リサーチャー/規制動向アドバイザー
中央省庁で情報通信政策を9年間担当し、国際会議の政府代表団に複数回参加。その後、国際機関に3年間出向し、各国のデジタル政策の比較調査に従事した。大手シンクタンクの主任研究員として6年間、AI政策・規制動向の調査研究を担当し、2024年に独立。現在は企業向けにAI規制動向の解説と対応支援を行っている。専門は各国の規制設計の比較分析で、「なぜその制度ができたのか」という背景から説明するスタイルに定評がある
受講される方へのメッセージ
「AIの規制は、ニュースで見ると「難しそう」「自分には関係なさそう」と感じるかもしれません。ですが、規制は「AIを使わせない」ためではなく「安心してAIを使い続ける」ために作られています。本コースでは、法律や制度の名前を暗記するのではなく、それぞれの規制が生まれた理由と、自社や自分の業務がどこに当たるかを判断できる地図を一緒につくっていきます。制度は日々動いていますが、地図の描き方さえ身につければ、これからの変化にも自分の力でついていけます」
レッスン一覧
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1
なぜ今、世界中でAIの規制が作られているのか
規制が生まれた背景にあるリスクの5類型、規制のアプローチ3パターン(推進型・リスクベース型・分野別型)、ハードローとソフトローの違い、本コースの読み方を学ぶ
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2
日本のAI推進法——「推進」を選んだ国の設計
AI推進法の成立・公布・施行の経緯、法律の構成、AI戦略本部とAI基本計画の位置づけ、日本が推進型を選んだ背景を学ぶ
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3
日本のソフトロー——ガイドラインと指針の使い方
法律・指針・ガイドラインの三層構造、AI事業者ガイドラインの位置づけと構成、開発者・提供者・利用者の区分、業界別ガイドラインとの関係を学ぶ
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4
EU AI Act①——リスク4分類と、禁止・高リスク
EUがリスクベース・アプローチを採った理由、リスク4分類の中身、禁止されるAI利用、高リスクAIに該当しやすい分野、限定リスクの透明性義務を学ぶ
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5
EU AI Act②——GPAIと域外適用、自社は対象か
GPAI(汎用AIモデル)規制の仕組み、提供者と利用者の役割区分、域外適用の考え方、自社が対象かの自己診断フローを学ぶ
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6
米国・中国・アジアの規制地図
米国の州法パッチワーク、中国のサービス類型ごとの管理制度、アジア主要国の動向、日本・EU・米国の3極比較を学ぶ
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7
国際フレームワーク——NIST AI RMFとISO/IEC 42001
法律より先に動く規格という仕組み、NIST AI RMFの4機能、ISO/IEC 42001の位置づけ、AIセーフティとレッドチーミングの考え方を学ぶ
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8
全社員が明日からできること/規制の今後
AIベンダーの利用規約を自分で読む視点、誤用時の責任の所在、ディープフェイクへの防御、AI学習のオプトアウトをめぐる国際的な考え方、規制の今後を学ぶ
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総復習テスト
全レッスンの内容を振り返るテスト
このコースの用語集(87語)
- アカウンタビリティ
- 説明責任のこと。AIの利用によって生じた結果について、誰が、どのような根拠で判断したかを説明できる状態を保つ考え方。
- 域外適用
- ある国・地域の法律が、その国・地域に拠点を持たない事業者にも適用される考え方。EU AI Actでは、EU域内での提供やEU域内の人への影響を基準に判断される。
- AI開発者(えーあいかいはつしゃ)
- AIモデルやAIシステムそのものを開発する事業者。AI事業者ガイドラインが区分する3つの立場の1つ。
- AI基本計画(えーあいきほんけいかく)
- AI推進法に基づき政府が策定する、AI政策の具体的な方針を示す法定計画。状況の変化にあわせて改定される。
- AI事業者ガイドライン(えーあいじぎょうしゃがいどらいん)
- 総務省と経済産業省が策定した、事業者向けのAI利用指針。法的拘束力を持たないソフトローとして機能する。
- AI推進法(えーあいすいしんほう)
- 「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律」の通称。2025年5月28日成立、罰則規定を持たない日本初のAI基本法。