部長・グループリーダー向けマネジメント
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コース概要
課長として複数チームを束ねてきた方が、次に部長・グループリーダーとして 30〜100 名規模の組織を任されると、これまでの延長線上では通用しない転換に直面します。「運営する」立場から「組織そのものを設計する」立場へ、そして人事権を「委譲される側」から「行使する当事者」へ。本コースは、この転換を 8 レッスンで段階的に扱います。組織図そのものの設計、部長が実際に持つ人事権の行使、複数の課長を比較調整するメタ評価、複数ポジションを同時に描く後継者パイプライン、部門予算の最終配分、30 名を超えた組織の文化とガバナンス設計、そして組織再編を現場で実行するマネジメントまでを、実務に即して扱います。
学習の流れ
レッスン 1 で「部長」という職種の本質と、課長からの階層転換で変化する責任を扱います。前半(2〜3)は「組織を設計する」テーマで、組織図の構造設計(L2)と人事権の行使(L3)に展開します。中盤(4〜5)は「人を見る」二本柱で、課長たちのメタ評価(L4)と後継者パイプライン・人員ポートフォリオ(L5)を扱います。L6 は「予算という数字の最終配分」を扱い、L7 は「組織の文化とガバナンス」という土台の設計に進みます。レッスン 8 は「組織再編の実行とキャリアの継続」として、部長という立場を長く引き受けるための視座を総括します。9 ボックス・サクセッションプラン・スパン・オブ・コントロール・等級制度・ROIC の定義や計算式はいずれも扱わず、部長として「どう使うか」「どう判断するか」という運用面に一貫して焦点を当てています。
このコースで学べること
- ✓ 部長・グループリーダーとして「運営する」から「組織そのものを設計する」への役割転換を理解し、着任時に確認すべき事項を把握する
- ✓ 機能別・製品別・顧客別・地域別など組織形態の基本形と事業部制の成り立ちを踏まえ、自部門の組織図を設計できる
- ✓ 部長が実際に持つ人事権の範囲を理解し、登用・異動・降格を一貫性と説明責任を伴って判断できる
- ✓ 複数の課長を「担当業務の成果」ではなく「課長としての仕事」で評価する二段階のメタ評価を設計できる
- ✓ 複数ポジションを同時並行で描く後継者パイプラインと、3〜5 年の人員ポートフォリオを構想できる
- ✓ 複数課長の要求をゼロサムで裁く部門予算の最終配分の意思決定と、部門内政治を健全に保つ判断ができる
- ✓ 30 名を超える組織で文化が自然発生しなくなる構造を理解し、部門のガバナンスと文化を両輪で設計できる
- ✓ 組織再編を現場で実行するステップを理解し、部長としてのキャリアと継続の視座を持つ
対象者
部長・本部長・グループ長に任命された方(任命直後〜3 年目)、次長・室長として部長級への昇格が視野に入っている方、複数の課・グループを束ねて 30〜100 名規模の組織を預かる方、事業部門長として組織設計と人事権の両方を担う方
講師紹介
塩見 敏文(しおみ としふみ)
組織設計・部門長育成コンサルタント/元 東証プライム上場サービス業 執行役員 人事担当
新卒で大手消費財メーカーに入社し、営業として現場を経験。30 歳で課長、36 歳で支社長(部下 30 名)に昇格し、40 歳のとき経営統合に伴う組織再編で 2 部門を統合する部長(部下 80 名)を任される。44 歳で事業本部長(3 部門・部下 180 名)として複数の部長を束ねる立場に上がり、合計 20 年超をライン管理職として歩む。49 歳で業種を変え、東証プライム上場サービス業へ転じて執行役員 人事担当を 4 年務め、全社の人事権行使・評価制度・組織再編を執行側から統括。2024 年に独立し、組織設計・部門長育成コンサルタントとして、中堅・大手企業 5 社の「部門長育成顧問」を務める。スタンス:「部長の仕事は回すことではなく設計すること——組織図は最大の意思表示」「人事権は使うほど減る資源——説明責任とセットで初めて機能する」「課長を評価するのは業績ではなく課長としての仕事」「後継者は 1 人では足りない——複数ポジションのパイプラインで考える」「予算配分はゼロサム——全員を納得させる配分は存在しない」「30 名を超えると文化は自然発生しない——設計しなければ分裂する」
受講される方へのメッセージ
「支社長として初めて部下 30 名の組織を任されたとき、私は「課長時代のやり方を大きくすればよい」と考えていました。けれども組織再編で 80 名の部門を統合する部長になったとき、その考えは通用しないと痛感しました。課長は与えられた組織を運営しますが、部長は組織そのものを設計し、人を採用し、異動させ、時には降格させる人事権を行使する当事者になります。この転換に戸惑わない部長はいません。本コースは、私自身が 20 年をかけて歩んだ支社長・部長・事業本部長・執行役員としての経験と、独立後にお会いした多くの部門長の方々との対話から、「30〜100 名規模の組織を預かる立場になった方が、設計者としての視座を身につける」ための 8 レッスンを設計しました。組織図の描き方、人事権の行使、課長たちのメタ評価、後継者パイプライン、予算の最終配分、中規模組織の文化とガバナンス、組織再編の実行までを扱います。完璧な部長を目指す必要はありません。皆さんが「組織を設計する立場」を引き受け、次の階層へも視野を広げられる土台を持ち帰っていただければ幸いです。」
レッスン一覧
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1
部長という職種——「運営する」から「設計する」へ
姉妹コースとの棲み分け明示、課長と部長の 6 つの責任の差、30〜100 名という規模がもたらす質的変化、部長が持つ 4 つの資源、部長の 1 日・1 か月・1 年のリズム、着任時に確認すべき 7 項目、中核メッセージ 6 個を学ぶ
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2
組織図を描く——中規模組織の構造設計
「組織は戦略に従う」、機能別・製品別・顧客別・地域別の 4 基本形と選択基準、事業部制の成り立ちと適用条件、部門側から見たマトリクス構造の判断、課・グループの数と規模の決め方、組織変更の副作用、組織図ドラフトの作り方を学ぶ
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3
人事権の行使——登用・異動・降格の判断
部長が実際に持つ人事権の範囲、採用の最終決裁、昇格・登用の判断軸と抜擢の説明責任、異動・配置転換の設計、降格・降職という選択肢、懲戒への関与範囲、人事権を行使する 4 原則、人事権を「使わない」判断を学ぶ
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4
課長たちのメタ評価と説明責任
課長を評価する軸は「課長としての仕事」、メタ評価の 5 観点、二段階評価の設計、評価調整会議の運営、9 ボックスの運用面での活用、甘辛差のある課長への対処、評価結果のフィードバックと不服対応を学ぶ
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5
後継者パイプラインと人員ポートフォリオ
複数ポジションを同時並行で描く後継者マップ、「1 ポジション 1 人」で機能しない理由、育成アサインの設計、3〜5 年の人員ポートフォリオ、採用・育成・異動・外部登用の 4 手段の使い分け、人が足りないときの優先順位を学ぶ
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6
部門予算の最終配分と部門内政治
部門予算の最終配分の意思決定、複数課長の要求をゼロサムで裁く 5 ステップ、配分の説明ロジック、投資と削減の同時判断、ROIC 的発想の部門への応用、課長間の対立の裁定、部門内政治を健全に保つ 3 原則を学ぶ
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7
中規模組織の文化とガバナンス設計
30 名を超えると文化が自然発生しなくなる構造、部門ミッションと行動指針の作り方、課ごとのサブカルチャー分裂への対処、拠点分散・リモート環境での文化維持、部門のガバナンス設計、情報流通の設計、部長が発信し続ける必要性を学ぶ
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8
組織再編を実行する/部長のキャリアと継続
現場で実行する側の組織再編、再編 6 ステップ、二重ポストの解消と役職を失う人への向き合い方、抵抗の 3 類型、統合後の文化融合、経営会議・部門長会議での立ち回り、部長のキャリア 4 方向、部長の孤独と継続を学ぶ
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総復習テスト
全レッスンの内容を振り返るテスト
このコースの用語集(81語)
- アルフレッド・D・チャンドラー・ジュニア(あるふれっど・でぃー・ちゃんどらー・じゅにあ)
- 米国の経営史家。1962 年の著書『Strategy and Structure(戦略と組織)』で「組織は戦略に従う」という命題を示した。本コースでは組織図を戦略の変化に応じて見直す考え方の出発点として紹介する。 → レッスン 2
- アルフレッド・P・スローン(あるふれっど・ぴー・すろーん)
- 米国ゼネラルモーターズの経営者。1920 年代に複数の自動車ブランドを製品ラインごとの事業部に分け、分権的な事業運営と集権的な方針統制を打ち出した。事業部制の代表的な起源として紹介する。 → レッスン 2
- 育成アサイン
- 後継者候補に意図的な経験を積ませるための配置設計。越境・タフアサインメント・代行経験の 3 つの手法があり、難度と本人の準備状況のバランスを見極めて設計する。 → レッスン 5
- 意思決定者としての立ち回り
- 部長が経営会議や部門長会議で、部門を代表する当事者として振る舞う技術。全社最適の視点で発言すること、発言の事前準備、決定への当事者としての責任を持つことの 3 点が要点となる。 → レッスン 8
- 異動・配置転換
- メンバーを別の部署やポジションに移す人事上の意思決定。本人の意向と組織の必要性のバランス、タイミング、異動後のフォローの 3 点を踏まえて設計する。 → レッスン 3
- 越境
- 育成アサインの 1 つ。現在の担当領域とは異なる課やプロジェクトに一時的に関わらせ、候補者の視野を広げる経験。 → レッスン 5